ひとりの日本人として

今回は「働かないおじさん」について書いてみます。

その題名の本まで出ているようですがこの話を広げても「働かないおじさん」は気にしません。気にするのはその年代の働いているおじさん達です。働いているおじさん達は自分がそう言われるのを恐れ、実力以上の働きをしようと頑張り過ぎ、精神的に病んだり身体を壊していくと思っています。

どの年代でも働かない人達はいます。どの年代に働かない人達の割合が多いのかは誰にも分かりません。20~30代の人達が40~50代の人を「働かないおじさん」と言っているのだと思いますが、この構図は「成果主義」の話が出て来た20~30年前と同じです。裏で経営者側が動いているのではと勘繰ってしまいます。この話の落ちは総人件費の引き下げだと思っています。「働かないおじさん」が居ると言っている人達は20~30年後に「働かないおじさん」になるわけですが、20~30年前に「成果主義」が良いと言っていた人達は現在40~50代にとなっていますからその人達にその後の状況と現在の心境を聞いて参考にしたらよいと思っています。

そもそも20~30代の人に40~50代の人の入社から現在迄の評価が出来る筈がありません。勿論、6/18の記事に書いたように他人の仕事を正しく評価など出来る人間はいませんが、給料を多く貰っている人が働かないと言われている状況は人事権を持っている経営者にとって美味しい話である事は間違いない事実です。「働かないおじさん」の話は20~30代と40~50代の人達を分断させようとする洗脳の一種です。

現在の日本社会は以前にも書いているように、様々な関係を壊されている状況です。 親と子、男と女、夫と妻、若者と老人、挙げていけばいくらでも有りますが、全ては日本人の持つ能力(一言で言えば、和を以て貴しとなす)を弱めて個人が孤立するように仕向けられているという事です。それらは多くの手法によって行われていますが、国民にはその現実に一日でも早く気付いて貰えればと思っています。