ひとりの日本人として

諸行無常」という真理の言葉が有ります。この世にある全ての物は常に変化し続けているという意味です。解釈は人其々で違いますが個人的には「命が有るものは必ず死に、形あるものは必ず壊れる」という事だと理解しています。この真理を理解していると人生の多くの場面で役に立つと思っています。

人は必ず死にます。悠久の時を考えたら人の命は余りにも短すぎます。だから命を引き継いでいきます。親から引き継いだ命を子供、孫、子孫に引き継ぐのです。引き継ぐ毎に0から始まりますが現代では文字等によって膨大な知識が保存されており、その知識は時が経つ毎に増加し正確になっていきます。遥かに遠い未来には今とは違う進化した人類が現れて争う事も無く、協力し合って宇宙に出て行くようになっているのかも知れません。ここ数千年の人類の歴史を見ると考えられない夢の様な話ですが命の引継ぎをしないと間違いなく実現しない話です。

他の動物に余生と言う期間が有るとは思っていませんが、人類には余生と言える期間が有ります。以前はその始まりを仕事をしなくなった時からと考えていましたが、現在では子育てが終わった時からと考えるようになりました。人類を含め哺乳類の義務は、子供を産み、子供が自分で生きて行けるように教育をして社会に送り出す事です。

日本では早く社会に出て行く人が15歳ですから、その年迄に子供が自立出来る様に教育を終えて社会へ送り出す事が親としての義務です。その後も教育を受けたいと子供が望めば親が出来る範囲で応援をすれば良いだけです。最初の子供が産まれた時から最後の子が15歳になる迄が子育ての期間でありその期間が人生の義務の期間であると思っています。義務の期間が終わった時から余生という自由な人生が始まりますから様々な約束事を守りながら大いに人生を謳歌するべきです。