ひとりの日本人として

「人の命は地球より重い」という言葉が有ります。今時、この言葉を信じている人は居ないでしょう。この言葉が真実なら世界中で多くの殺し合いが起こっている筈は無く、車や武器が未だに使われている筈も無く、世界で一秒ごとに数人づつ亡くなっている現実を知らない人が居る筈が有りません。この言葉に少し足して「大切な人の命は地球より重い」とか「自分の命は地球より重い」とすれば納得出来ると思っています。

 

日本は民主主義国家であることは殆どの人が知っています。日本の政治家も国民の命が大切だとか、国民の生活を守りたいとか言っています。

さて、ある政治家が「国民の為に政治をする」と言った場合、その国民とは誰の事を言っているのでしょう。

・その政治家を応援している国民、別の政治家を応援している国民の、どちらの為に政治をすると言っているのでしょう。

献金をしてくれる国民、献金をしてくれない国民の、どちらの為に政治をすると言っているのでしょう。

・その政治家を支持してくれるが法を守らない国民、支持してくれないが法を守っている国民の、どちらの為に政治をすると言っているのでしょう。

・その政治家の政策に賛成してくれる国民と、反対している国民のどちらの為に政治をすると言っているのでしょう。

他にも多くの分類が出来ますし、政策ひとつとっても無数の政策が有りますから、全ての政策に賛成する人はいません。世の中には全く同じ考えの人間はいませんから、突き詰めていくと、「国民の為に政治をする」と言った政治家の「国民」とは、言っている「政治家自身」に他ならない事になります。

 

今、教育やマスメディアの洗脳によって、親子の関係、男と女の関係、地域と住民の関係、生徒と先生の関係、国と国民の関係が、危うくされていると感じています。勿論、勘違いかも知れませんが、子育ての時間を少なくする親の増加、子供はいらないと言う人達の増加、結婚しなくても良いという人達の増加、先生を信頼していない子供や親の増加、町内会や隣との関係を拒否する人達の増加、選挙の投票率の低下、国歌に敬意を持たない人の増加、祝日に国旗を軒先に掲げて祝う家庭の減少等、いくらでも証拠を挙げる事が出来ますから、間違っていないと思っています。

そんな事はどうでもいいと言う人達は結構ですが、このままでは日本の社会が悪くなる一方だと思う人達は、行動して変えなくてはいけないと思っています。

どうすれば良いかと言えば、「原点回帰」「温故知新」「長幼の序」等の言葉通り、昔に学ぶ事です。教育やマスメディアが伝えない事を知る事です。

例を挙げれば、親、地域、国を愛する心と、守る心を持つ事です。権利より義務、自由より絆、自分の幸せより大切な人の幸せを、優先して行動していく事です。