6/4の記事で書いた通り、今年の2~3月の死者数が前年比で大幅に増加(速報値で計3,5万人位)した理由を知りたいと思っていますので、現在迄の調べた事を書いていきます。
まず、地域で違いが有るのかを考えて、8つの地方(北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、沖縄を含めた九州)に分けて2021年2月と2022年2月の其々の地方別で死者数を比較しました。
2月の死者数(速報値) 2021年 2022年 差し引き
北海道地方 5326人 5943人 617人増
東北地方 9818人 10396人 578人増
関東地方 36889人 43162人 6273人増
中部地方 21990人 25318人 3328人増
関西地方 19020人 23873人 4853人増
中国地方 7567人 8785人 1218人増
四国地方 4301人 4788人 487人増
九州地方 14073人 16209人 2136人増
合計 118984人 138474人 19490人増
上記の統計数値により今年の2月の死者数が前年比で19490人も増加したのは、一部地域の特殊な事情ではなく全国規模の問題だと分かりました。
次に、日本の総人口に対する各地方の人口割合を算出し、2021年2月の総死者数に対する各地方の2月の死者数の割合を算出し比較してみました。
2020年度の統計により日本人の総人口は123398962人(確定値)です。外国人を含めると違ってきますが2~3百万人違っていても割合計算に大きな相違は出ませんのでこの数値を基に計算しています。各地方の人口、総人口に占める割合、2021年2月の総死者数に対する各地方の死者数の占める割合、の順に書いていきます。
北海道地方 5188441人 4.02% 4.47%
東北地方 8550963人 6.92% 8.25%
関東地方 42344784人 34.31% 31.00%
中部地方 22347354人 18.10% 18.48%
関西地方 20080538人 16.27% 15.98%
中国地方 7142747人 5.78% 6.35%
四国地方 3660297人 2.96% 3.61%
九州地方 14083838人 11.41% 11.93%
総人口 123398962人 100。00% 100。00%
小数点第三位以下は切り捨てていますから足しても100%にはなりません。
大都市が多い関東地方と関西地方以外は人口割合に対して2021年2月の死者数割合が高くなりました。これは若者が東京大阪等の都会に出て行き、田舎に高齢者が残っている事が主な原因だと思っており、高齢化が進んでいる地方ほど人口割合に対して死者数割合が多くなっていると考えています。
次に、2021年2月の総死者数に対する各地方の2月の死者数割合と、2022年2月の総死者数に対する各地方の2月の死者数割合を算出して対比してみました。
2021年の死者数割合 2022年の死者数割合
北海道地方 4.47% 4.29%
東北地方 8.25% 7.50%
関東地方 31.00% 31.16%
中部地方 18.48% 18.28%
関西地方 15.98% 17.24%
中国地方 6.35% 6.34%
四国地方 3.61% 3.45%
九州地方 11.82% 11.70%
死者数が前年比で過去に例が無い程増加(ひと月だけで19490人増)した2022年2月には、高齢者が多く住む地方で死者数割合が減少するという現象が起こっています。この理由は高齢者でない人達が例年より多く亡くなっていると考えるのが妥当だと思っています。
2021年3月と2022年3月の対比でも全く同じ現象が起きています。
2022年1月と4月の死者数が2021年の同じ月々とあまり違わないのに、2月と3月の死者数が大幅増になっている理由が現在では全く分かりません。